働く現場での腰への負荷軽減から、
日常のちょっとした力仕事のサポートまで。
マッスルスーツエブリィは、
すべての人の健やかなライフスタイルを
実現するために生まれたアシストスーツです。
特徴
マッスルスーツの仕組み
マッスルスーツの駆動源には、McKibben型人工筋肉を使用。
ゴムチューブをポリエステルモノフィラメントの
メッシュで包み、
両端を金属で固く止めた
単純な構造。
マッスルスーツは、「背中フレーム」と
「ももフレーム」、その両者を
つなぐ「回転軸」で構成。
人工筋肉の上端を「背中フレーム」上部に
固定し、
下端に接続したワイヤを回転軸に固定。人工筋肉の
収縮に
よってワイヤが引っ張られて背中フレームが
「回転軸」回りに
回転し、回転軸に固定された
ももフレームが反対方向に回転する
ことで、ももを
支点にして上半身を起こします。
マッスルスーツには、タイトフィット・ソフトフィットの2種類があります。
ソフトフィット |
タイトフィット |
|
---|---|---|
違い
|
ももとパッドの間にゆとりがあり、歩きやすいタイプ。
(35°にかがんだ状態から補助力が作用するため、 少しの腰曲げ作業には向きません。) 製造・物流・建設業などの重いものを持ち運ぶ現場で 使われています。 |
少しかがんだ状態からでも補助力が働くタイプ。
パッドがももに密着するので、しっかりホールド されます。 (重量物を持ったまま移動するのには 向きません。) あまり移動がなく、その場で中腰を維持して 作業するシーンに向いています。 |
向いて
いる シーン |
|
|
仕様
タイプ |
ソフトフィット / タイトフィット |
---|---|
サイズ :適用身長(推奨) |
S-Mサイズ:150cm~165cm M-Lサイズ:160cm~185cm |
本体重量 |
3.8㎏ ※カバー含まず |
駆動源 |
圧縮空気 |
アクチュエータ |
McKibben型人工筋肉 |
圧縮空気供給方法 |
手動式空気入れ |
補助力 |
25.5kgf(100Nm) |
使用環境温度 |
-30℃~50℃ |
防塵・防水性能(保護等級) |
IP56 |
本体寸法:高さ×幅×奥行 |
S-Mサイズ:805mm/465mm/170mm M-Lサイズ:840mm/465mm/170mm |
メーカー保証期間 |
6ヶ月/購入後1ヶ月以内の製品登録にて1年に延長 |
保証期間延長登録
製品購入後ご登録いただくと、
6か月の保証期間を1年に延長することが可能です。
開発者の想い
アシストスーツを開発する前は、
何を研究していたのですか?
元々、ロボットと人間のコミュニケーションに興味があり、1990年代から人工知能に関する研究をしていました。
当時、人工知能で有名だったスイスのチューリッヒ大学にも留学したのですが、研究を進めていく中で、研究や論文だけにとどまるのではなく、「エンジニアとして、この世界に
役立つものをつくりたい」と思うようになっていきました。
アシストスーツを開発するに至ったきっかけとは?
スイスから帰国した98年頃、日本製の二足歩行ロボットが世界的に話題になっていました。
技術的には確かにすごかった。
そこで、「本当に役立つものは何だろう?」と考えていたところ、
「自分が一番嫌なことを解決するもの」をつくりたいなと。
それが、「自立できなくなること。寝たきりになっちゃうこと」だったんですね。
そこから、「動けて、自立の補助ができる機械」ができないか、と思ったのがすべての始まりです。
他のアシストスーツにはない、「空気圧」という技術が使われてますが、
その理由とは?
アシストスーツといえば、電動モーターを使ったものを想像する人が多いと思いますが、
僕は「力強く、かつ滑らかに動かせるもの」を
第一に考えました。
身体に着けて、できるだけ軽くて、柔らかくて、力が出るものは何か。そう考えると、「空気圧式の人工筋肉」しかない。
あれこれ迷うことなく自然に出てきた、という感じです。
開発にあたって苦労したことや、思い出に残るエピソードは?
正直、世の中に全く存在しないものだったので、全てがチャレンジでした。
やっとできて、現場に行って試したら、一瞬で壊れてしまったり、成功よりも、失敗の連続でした。
それでも続けられた理由は、自分の中で「これは絶対に必要な技術だ」と思えたこと。
もうひとつは試着して頂いた方に、「こういうのは絶対必要だよ」と言ってもらえたからです。
ふたつの想いが噛み合いながら、2013年にようやく、今の腰補助のカタチが生まれました。
完成したときの実感は?
「できたぞ!」という主体的なものよりも、使って頂いた人に「すごく楽だ!」と言われたときに、
はじめて完成の実感がありました。でも、まだまだ課題は山積みで、実際には買ってもらえなかったんです。
だからもう一度開発の原点に立ち戻って、価格と、重さと、使いやすさを追求し直しました。
試行錯誤の末に生まれた「マッスルスーツ Every(エブリィ)」はようやく、初期段階から約半分の重さ、
1/20〜1/30の価格を実現することができたのです。
今後のヴィジョンや展望は?
基本的に、まだマッスルスーツも何もない20年前の自分と何も変わっていなくて、困っている人、困っていることを見つけて、
「本当に必要だ」と思えることをひたすら、つくり続けるだけです。
ただ、スピード感だけはどこにも負けずに、世の中にないものをどんどん出していきたいですね。
比較されるのが何よりも嫌な性分なので、比較されない
新しいものを生み出し続けていきたいです。