助成金の申請って難しい?実際に助成金制度を活用して導入した人に聞いてみました


補助金は、国や自治体の政策目標(目指す姿)に合わせて、さまざまな分野で募集されており、事業者の取り組みをサポートするために資金の一部を給付するというものです。


出典:経済産業省 ミラサポplus



国や自治体単位で助成金や補助金制度を実施していることは知っているけれど、実際やるのは難しそう、よく分からない……というところが申請者側の本音ではないでしょうか?

そこで今回は昨年助成金の制度を活用してマッスルスーツを導入された、東京都東久留米市にある特別養護老人ホーム・シャローム東久留米様に申請に当たってどんな準備が必要なのか、また採択されるまでどのように進むか、具体的な内容についてお話を伺いしました。

具体的な申請・導入の流れ

■情報収集

助成金は対象となるエリアや業種、補助される金額や開始する時期も制度によってさまざま。まずはご自身の業種が対象となる助成金があるか? また、開始する時期はいつからか、情報収集することがはじめのステップとなります。

マッスルスーツも助成金を活用した導入が増えており、現在対象になっている助成金制度はこちらでご覧いただけます。(※随時更新)


【シャローム東久留米様の場合】
「マッスルスーツについては以前から知っていました。重労働の仕事なのでその軽減になればいいということと、腰痛でやめていく職員を何人も見ているのでそれが減れば離職率も下がるんじゃないかと思い、上司にマッスルスーツを使いたいと相談しました。」(職員・保谷さん)

「アシスト系のものはたくさんありますが、マッスルスーツも過去試したことがあったんです。価格が安くなっていたのと、数年前に試したものに比べてシンプルになっていて、これは現場で使えそうだなと思いました。また、タイミングよく助成金の対象になったというのも知ったので、数台取り入れるために助成金の申請をしました。申請前に実際にトライアルをして導入場所や導入台数を決めました。」(施設長・我謝さん)

■申請書類の作成・提出

いざ申請する助成金が開始され導入製品が決まったら、一番の難関・申請書類の作成と提出です。たくさんの提出書類を前に、途方に暮れる方も多いのではないでしょうか……。

ですが、ご安心ください。記入する箇所は多いのですが、難しい項目はそれほどなく、事業所名や規模、導入目的や申請金額などが主な内容となります。記入例を掲載しているところもあるので、そちらにならってどんどん記入していきましょう。

記入例(一部) 出典:厚生労働省

また、この申請には製品のパンフレットや見積書添付が求められることがあります。弊社でもパンフレット送付や見積書発行承っておりますので、こちらからお気軽にお問い合わせください。


【シャローム東久留米様の場合】
「職員のニーズと負担軽減というところでいうと、補助金を使うことによって、公費でまかなってくれるから入れようねと持っていきやすくなる。なので、手間暇はかかるし申請の大変さはありますが、それを終えてしまえばあれだけのものが導入できるのは、補助金あってこそでした。」
「申請書提出の過程では、何度も問い合わせがあって『一文字違いませんか』や『大文字ですか? 小文字ですか?』など書類を整えるために細かいやり取りを何回もしました。お金を申請することは、大変なことなんだなと感じました。」(施設長・我謝さん)

■購入(購入目的や活用計画を立てて)

申請手続きが完了し補助金の交付が決定したら、いよいよ導入製品の購入です。なお、交付に際して納品書や領収書が必要となるケースもあります。


【シャローム東久留米様の場合】
「当時はもう申請が通るかどうかあきらめていました(笑)。準備のためのやりとりは5月くらいからずっとやっていて、8月末に申請、12月にやっと申請が通った連絡をもらいました。それでマッスルスーツを3台導入することにしました。

補助金が下りて購入した、というのがゴールではなく、これからは継続して活用していくのはもちろん、新人にもしっかりと指導していって働きやすい職場を作って行きたいと思っています。

特定の作業をするときには必ずこれを使ったほうが長い目で見ると絶対に身体を守ることになるよ、という指導方法にしていけばみんながそれが当たり前になってくるのかな、と。」(施設長・我謝さん)

■報告書の作成・提出

補助金を活用した導入の場合、導入後の成果をまとめた報告書を申請した機関に提出する義務があるものも。報告内容は申請の際記入する導入目的に沿った内容になりますが、職場の離職率低下や生産性の向上性などがその報告内容となることが多いようです。

実際の利用状況が分かる写真や、従業員へのアンケート等で報告書を作成していきます。

【シャローム東久留米様の場合】
「1月に導入してからその後は検証期間になります。現在は新型コロナの影響で中止していますが、導入施設として、今後導入する人たちが見学に来ることになっています。また効果測定のため、職員が負担に思っていたことがどのくらい楽になって変化したのかということを、数字として出します。そのためには職員にアンケートをとってその数字をまとめて定期的に実績報告書を提出する必要があります。」(施設長・我謝さん)

「現在、マッスルスーツは主に重度の寝たきりの方の、起床介護や移乗介護の際に活用しています。利用者が1フロア28名なので、食事のたびに28回起こして、28回寝かせる。利用者さんの体調に問題なければ、1日食事3回なので単純計算で28回×2フロア×3食分。それが日々発生する。そうなると起床介護を1時間かけてするのに、マッスルスーツを使うのと使わないのでは疲労度が全然違いますね。」(職員・保谷さん)

おわりに

「まず今いる人たちが、壊れないようにしたいなということが一番。これを入れた理由はそこにあります。

これから長期的な分析をしていって、うちに入ってくれた子になんでうちに決めたのかというヒアリングをしていく中にマッスルスーツを含めた従業員への配慮があるから、というのが入っていけば、ガッツポーズです。すぐに効果がでることではありませんが、離職率がどうなっていったのかを長期的に見ていきたいと思っています。

そうお話してくれた施設長の我謝さん。今回取材をさせていただいたシャローム東久留米の従業員の方は、マッスルスーツを使用することで体力が軽減されて気持ちにも余裕ができ、質のいいケアができるようになったと語ってくれました。

助成金の申請をしてみたいけど難しそう、よくわからないというみなさま。過去の採択実績や書類作成のご相談、弊社でも承っております。お気軽にお問い合わせくださいね。

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