新型コロナウイルスとともに生きる生活が始まり早1年半、新しい生活様式や行動の変化が進むとともに、働き方も変わり、特に社会生活を支える仕事に携わるエッセンシャルワーカーの方々は厳しい環境下での働き方が強いられています。
今回は、そんなエッセンシャルワーカーの中でも介護・福祉の仕事に携わる人々に働き方・働く環境についての調査を実施。そこから見えてきたことをご報告します。
*本調査は全国の介護従事者(男女)を対象に2021年6月に実施しました。
コロナ禍が長引く中、介護に従事する方はどんな負担を、どの程度感じているのでしょうか。コロナ禍において肉体的・心的負担がどれほど増えたと感じたかを聞いた結果です。
●肉体的負担が「増えた」（「とても増えた」＋「やや増えた」）と回答した人は60%。
●心的負担が「増えた」（「とても増えた」＋「やや増えた」）と回答した人は75%。その割合は「肉体的負担が増えた」と回答した人より+15pt多かった。
また、負担が増えたと回答した人に、その理由として当てはまるものを質問したところ、「負担」（「とても負担」＋「やや負担」）であると回答したもののうち75%と一番大きな割合となったのが、「自分が職場にコロナを持ち込まないか」という不安でした。
今までも介護というのは負担の大きい仕事として知られていました。しかし、この結果から、現場で働く人の、特に介護特有の仕事場での気遣いや不安感という心的負担が以前より増えている、という結果となりました。
それ以外にも「プライベートでの会食や外出の制限」(69%)や「消毒・検温など、コロナ対策に時間をとられる」(66%)が高い傾向が見られ、介護従事者ならではの気遣いや対策が、心身に負担を与える原因として挙げられていました。
あわせて、新型コロナは介護現場の離職や人手不足に影響したのか？を知るため、コロナ禍をきっかけに退職を考えたことがあるかも調査。
結果、全体の割合として多くはありませんが、16%の人が新型コロナをきっかけに退職を考えたことがあると回答。もともと人手不足・新規採用の難しさが取り上げられる業界ではありますが、コロナ禍をきっかけにさらなる人手不足が進むのではないか、という可能性も考えられます。
また、その理由として挙げられていたのは「清掃・除菌など仕事の量が増えたこと」(30.8%)「職員1人あたりの利用者(要介護者)数が増え、肉体的な負担が大きい」(19.2%)と、肉体的負担を原因と挙げる人が全体の5割を超える結果に。
また、「職場の新型コロナ対策は十分に行われていますか？」の質問には、84%とほとんどの職場で新型コロナ対策は取られていました。ただし、5割を超える人がその対策は「十分でない」と感じるとの回答に。
先の「心的負担が増えている」というデータには、このような職場での対策不足もその負担に拍車をかけているのかもしれません。また、新型コロナ対策に時間を取られるようになっていることに加えて、1人当たりの担当利用者の数は減ることはないため、1人当たりにかける時間がどうしても少なくならざるを得ないという面からも、介護現場におけるさまざまな側面での負担の深刻さを推察します。
コロナ禍の中で、医療現場への負担増が注目されますが、今回の調査から介護の現場は特にリスクの高い高齢の利用者様が多いこともあり、違った形での不安や負担を抱えながらの仕事であることがわかりました。
私たちの提供するマッスルスーツも、コロナ禍にともない増加した作業負担の軽減や、ソーシャルディスタンスを維持した労働環境のサポートツールとして導入を検討いただくケースが増えています。また、そのような労働環境づくりを目的とする、新型コロナ対策関連助成金にマッスルスーツが適用されたケースも聞いています。
肉体的にも精神的にも厳しい環境でのお仕事が求められる介護従事者のみなさまへ、マッスルスーツによる「負担軽減」を通じて少しでもお役に立てるよう、引き続きサポートしていきたいと思います。
■調査概要(インターネット調査)
調査地域：日本全国
対象者条件：(男女)
標本サイズ：n=100
調査実施時期： 2021年6月
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