作業時間が1時間短く!使いどころがわかれば、マッスルスーツで生産性アップも【ネギ農家 平澤様】

岩手県でネギ農家を営んでいる平澤さん。収穫時期には2〜3時間ほど中腰での作業が続き、身体の負担を感じていたそうです。何かよいものはないかと探していたところマッスルスーツと出会い、今では「マッスルスーツが作業には欠かせない」と言います。

しかし、導入初期は「失敗したかもしれない」と感じたそう。

平澤さんはどのような過程を経て、マッスルスーツの効果を実感されたのでしょうか。詳しくお話しをお聞きしました。


▼ご利用中のマッスルスーツ:ソフトフィットMLサイズ

過酷な作業で辞めてしまう人も……。

−−ネギは日本人の食卓には欠かせない野菜のひとつです。収穫するまでに農家の方々はさまざまなご苦労があると思いますが、具体的な作業を教えていただけますか?

収穫の時期がもっとも肉体的にきつい時期となります。作業を大別すると、掘り起こし、収穫したネギを入れるためのネットを地面に置く、ネギを抜く、ネットにまとめる、積み込む、という5つの工程があります。この作業はほとんど中腰の状態で2~3時間続くので、腰に大きな負担がかかります。

−−平澤さんの圃場(ほじょう:農作物を育てる場所)の広さですと、この作業をどのくらい繰り返されるのでしょうか?

私の圃場は8反歩(2,400坪)あります。1反歩長さ100メートルの列が18列あり、1列あたり大体3,500本ほどのネギが収穫できます。ネギは50本をネットにひとまとめにしておいておくので、1列で70袋。1袋の重量が15〜20キロになります。この一連の作業は私の計算で、1列あたり約2時間40分かかります。

−−その作業を中腰で続けるのは想像するだけできつそうです。

かなりの重労働ですね。そのためネギ農家は身体がつらくて辞めてしまう人も多いのです。私は30代でぎっくり腰を経験しました。以降、慢性的な腰痛持ちです。私と妻、両親の4人で作業をしているのですが、両親も高齢となり、私がメインで作業を進めていかなくてはいけない。何か対策をしなければ持続的な農業運営は難しいと考えていました。

−−そこでマッスルスーツに出会ったのですね。

インターネットでいろんなものを探しましたが、大体検索にヒットするのはコルセット。それ以外の補助力のあるものだと、多くは電動。外作業がメインの農家には不向きです。そんなとき、たまたま目にした広告でマッスルスーツは「電力不要」とあり、値段も手ごろだったため、まずはレンタルで試しに導入してみました。

時間とともに効果を実感

−−装着してみた感想はいかがでしたか?

実は使い始め当初、「レンタルして失敗したな…」と思っていました(笑)

−−「失敗した」と感じられたのはどういうことでしょうか?

マッスルスーツが届いた初日に、早速家の中でダンベルなど重いもので中腰体勢をどれくらい維持できるか、サポートしてくれるのかを試してみました。それで効果を感じられたので、畑で実際に使ってみるのをワクワクしながらいたんです。

翌日畑に持っていき、いざ装着して作業するぞと思ったら、パッドがあたる足のもも部分に違和感を感じ、歩き方がロボットみたいになってしまいました。ものを持ち上げる際には感じなかったのですが、いつもやっている作業通りに進めると歩きづらさを感じて、邪魔をされているような感覚でした。それで「これは使えないな……」と思いました。

−−そこから効果を実感されて継続的に使用されているのは、何かきっかけがあったのでしょうか?

お金を払っているし、もったいないからしばらく使ってみようと、はじめは半ば義務的に使っていたのがよかったんです。マッスルスーツの場合、一定期間継続して使わないと、その効果は本当にはわからないんですね。あと、収穫がはじまって間もなくで、まだ身体も元気だったんですよね、疲労感がそこまでなかったのもあって効果がわかりにくかったというのもあると思います。

たしか使い始めて2週目に、マッスルスーツを着けずに作業してみたんです。そうすると、全然違うんですよね、腰への負荷が。自分の身体をマッスルスーツに合わせることにばかり意識がいっていたのですが、1度外してみて実感しました。「これ、効いてるな!」と。

マッスルスーツの可動域に合わせるよう作業の動きを変えたりもしました。今まで畝(うね)に対してネギを抜いて斜めに置くような動作をしていたのですが、ネギの畝に対して自分の体を真横に平行にして抜くことをしました。ネギをわきに挟むみたいなイメージで抜くやり方に。

−−効果を実感されてから継続的に使ってみて、どのような感想をお持ちですか?

例年ですと作業が続くと疲労も徐々に溜まってくるのですが、マッスルスーツのおかげで疲労の蓄積も減少したと感じています。今ではマッスルスーツがないともう、無理だなと思うくらい必需品になりました。

軽量なので着けてもそれほど重量を感じませんし、何より身体がとてもラクなので、「あと少し作業しよう!」と前向きな気持ちになります。圃場に向かう気持ちが非常にポジティブに変化しましたね。

生産性アップに手応え! 作業時間を大幅に削減

−−マッスル効果を導入してから作業時間に変化はありましたか?

収穫の際の作業工程中、ネギを抜く作業とネットにまとめる作業で、かかっている工程時間に大きな変化がありました。マッスルスーツがない状態だと、抜く作業は1列で大体60〜90分かかっていたのが、30〜40分ほどに短縮。またネットにまとめる作業も30〜40分かかっていたのが、15〜20分にまで短縮できています。これはつまり、1列の収穫にかかる作業時間で、最大45分近く短縮できたことになります。

−−作業時間が短縮できた要因は何でしょうか?

マッスルスーツを装着しても作業が早くなるわけではないんです。けれど、体に負担がかかる作業を長時間継続してできるのが大きなポイントです。

これまではずっとかがんで作業はできないので、作業の合間に何度も身体を伸ばしたりして休憩を挟んでいました。それが、マッスルスーツを装着しているとこの休憩がなくてもつらくない。この休憩時間がなくなったことで、結果作業時間を短くできたということです。

マッスルスーツを着けて中腰の状態で作業をしている間はまるで“椅子に座っている”感覚になります。ネギを抜く作業中は身体をマッスルスーツに預けて休めている感覚がありますね。

−−それが8反歩分となるとかなり大きな効果ですね!

これまで収穫作業に3人が圃場に拘束されていましたが、1人が圃場に行き、2人は出荷作業をすることができるようになりました。
1人が圃場に行って帰ってくるまでの2時間を2人が出荷作業にあてることができるので、2時間×25日間 = 50時間増えたことは、1日8時間労働するとして、6日分の作業の削減です。

−−経営目線で分析されていて驚きました。マッスルスーツの値段感、コストパフォーマンスについてはどう思われますか?

ネギ収穫を自動化する大型重機を入れる場合、400万程度かかります。単純に価格だけ比較してもマッスルスーツはその約1/20ですよね。かつ、重機だとガソリンやメンテナンス代など、運用費もバカになりません。その点、マッスルスーツはシンプルなつくりなのでメンテナンスも不要ですし、壊れたパーツだけ交換、ということもできます。中規模程度の農業を営む私たちのような農家では導入しやすく、かついろんなシーンで使えることも考えると、機械1台購入するよりは、人とマッスルスーツを増やして農場を拡大していく、という方向性もやりやすいと思います。
新規就農時の金銭面的な部分でもコストパフォーマンスが高いと思います。

−−最後にマッスルスーツを今後、どう使っていきたいか教えてください。

マッスルスーツは、より活発に農業したい、行動したい人の気持ちを後押ししてくれるツールだと思っています。来年以降のネギづくり・収穫でももちろんですが、冬場の雪かきや、うちでは米作りもしているのでそこでも大活躍するんではないかな、と思っています。

あと夏場の水分補給に便利なペットボトルが装着できるようになるとうれしいかな(笑)

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